#01【直撃】トレーナー、インストラクターのスキルの先にある大きな可能性とは?

インタビュアー
内藤北斗(イントラワークス運営企画担当)


業界で活躍する人に直撃インタビューを行う”カツヤクビト”のコーナーです。
今回は、日本国内においてサプリメントのための第三者検査・認証に関わる事業を行うLGC Japan Limited代表の新城南平氏に自身の経験を元にトレーナー、インストラクターが持つスキルの可能性について話を伺いました。

ー現在のお仕事内容についてお聞かせください。

(新城氏)
英国に本社を置くLGCリミテッドというライフサイエンス企業の日本支社の運営です。ライフサイエンスは非常に裾野が広くLGCも多岐に渡る事業を行っていますが、日本支社としてやっている事は、主にサプリメント製品に特化したアンチ・ドーピングの検査と認証プログラムの展開です。
日本支社の設立は昨年、2024年ですが、弊社が国際的に展開するインフォームドチョイス、インフォームドスポーツという認証は、日本のアスリートや関係者の皆様にも広く知られています。

ー主なクライアントや取引先は、どのような企業になりますか?

(新城氏)
主なクライアントは、サプリメントの製造や販売を手掛ける企業様です。具体的には、サプリメントメーカー様や、その製品を製造する工場などから製品検査のご依頼を承っています。

ー新規開拓はどのようにしているのでしょうか?

(新城氏)
カタチある商品を売るわけではないので、新規開拓といっても、その99%は事業の重要性を『知ってもらう』ための啓蒙活動です。具体的には、アスリートや業界関係者、時には一般の方々に対して、意図しないうっかりドーピングの認知向上やサプリメント摂取におけるリスク認識の重要性などを発信しています。

ー既存のお客様に対してはどのようなお仕事があるのでしょうか?

(新城氏)
弊社の認証は取得して完了するものではなく、取得後も継続的に検査を実施し、リスク低減の取り組みを行うことで継続する必要があります。
そのため、既存のお客様とは継続的な関係が不可欠です。定期的な業務報告はもちろん、お客様が抱える課題や困り事をヒアリングし、共に解決策を探っていく姿勢が求められます。
また根本的な問題として外資系企業が展開する国際的な検査・認証であるため基本的なオペレーションは全て英語になるので、英→日、日→英の翻訳的な業務も多々発生します。

ー現職へ入社したきっかけを教えてください。

(新城氏)
学生時代からの『スポーツ科学』への興味を軸に、健康産業でキャリアを積んできました。その中で、現場の実践的な知識と、事業運営のスキルを両立させることを常に意識していました。
LGCが日本で本格的に支社を立ち上げるタイミングで、『スポーツ×ビジネス』という要件に当てはまる人材を探す中で、お声掛けいただいたと言うのが主な経緯になります。

ー今のお仕事の中で印象に残っている事はなんですか?

(新城氏)
今どき当然なのかもしれませんが、入社準備から現在に至るまで、すべてがフルリモートで完結しているという点です。
英国本社と関係各国とは時差があるため、コミュニケーションのタイムラグは避けられません。ですから、一つ一つの業務を『即時処理』し、相手を待たせないようにすることが求められます。この、リモートと時差を前提とした主体的な働き方が最も印象的でした。

ー今の仕事で求められるスキルや経験はどういったものがありますか?

(新城氏)
ありきたりな回答ですが、1番はコミュニケーション能力です。あとは問題解決力ですね。問題発見力も重要ですが問題やトラブルを報告するだけではあまり意味がなく実行可能な解決案とセットで提示することが求められます。 また、私たちの事業は科学的分析に基づく厳格なルールの上に成り立っています。そのため、単なる言語の翻訳(英⇔日)だけでなく、そのルールや専門用語を、多くの人に伝わるように『橋渡し』するためのコミュニケーション能力も非常に重要になります。

ーどのような方がこのお仕事に『向いている』、あるいは『活躍できる』とお考えですか?

(新城氏)
前述の質問への回答と被る部分がありますが、あえて言うなら、①スピード感のある人、②主体性がある人。③コミュニケーション能力の高い人だと思います。

ートレーナーやインストクターが当業界を志望する場合、活かせる知識や経験は?

(新城氏)
私はトレーナー・インストラクターと言う仕事で培ったスキルは業界職種問わず幅広く通用すると考えています。なぜなら、人材として強みとなるコアスキルを多く取り揃えているからです。
『専門性の高い現場仕事』だから、他業種では通用しない。トレーナーのスキルは、残念ながらしばしばそのように誤解されがちです。
しかし、実態は全く逆です。少し俯瞰して考えて頂きたいのですが、『クライアントという他人の課題を深く理解し、正解のないゴールへの計画を立て、それを相手に納得させ、実行してもらう』。
これだけでも非常に難しいことですが、さらにその過程を管理し、反応を見ながら軌道修正まで行う。これは、まさにリーダーシップとマネジメントそのものです。多くのビジネスパーソンが学ぶこの必須スキルを、トレーナーは日々、極めて高いレベルで実践しているのです。


現在、サプリメントのための第三者検査・認証に関わる事業としてグローバルに活躍されている新城氏。
数々の輝かしい経歴のスタートは・・・実は元々スポーツトレーナー出身とのこと!
次回はスポーツトレーナーから現在に至るまでのキャリアを振り返って頂きます。

LGCはインフォームドチョイス プログラムを提供している会社であり、研究機関です。LGCはライフサイエンスツール分野の世界的リーダーで、臨床診断、医薬品、研究の管理・運営、食品、その他の応用市場全般にわたって、お客様に不可欠な要素を提供しています。
▶︎詳しくはこちら(LGC JAPAN)



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